常滑焼急須のお手入れ方法
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本当に洗剤で洗わなくていいの? 知っている様で知らない急須のこと

急須は洗剤で洗わない方がいいって聞いたけど、本当?
「お茶の味がおかしい」
「お茶を入れたら泡立ってしまい虹色の泡が消えない」
そんなトラブルでお問い合わせをいただくことがあります。
もしかしたらそれは、急須が吸収してしまった食器洗い用洗剤が原因かもしれません。
常滑焼の急須は洗剤なしでOK!
実は常滑焼の急須を洗うときは、洗剤や漂白剤は使わず、水やお湯で洗い流すだけで十分です。
常滑焼は炻器(せっき)という陶器と磁器の中間の焼き物。
炻器の表面に細かい穴があり、水分を吸収する働きがあります。
その吸水性のおかげで、常滑焼の急須で淹れたお茶は雑味が抑えられ、まろやかで美味しくなると言われています。
ただしその反面、お茶の成分であるタンニンや、洗う際に使用した洗剤が吸着しやすくなる、というデメリットもあります。
洗う時に使用した洗剤のにおいや成分が、次に淹れるお茶に移ってしまうことも…。
常滑焼の急須は見た目にもシンプルで美しく、お茶を楽しむ時間を彩ってくれます。
正しくお手入れをして、おいしいお茶を楽しんでください。
目次
- 常滑焼急須、日常のお手入れ方法
- 急須は食洗機で洗ってもいいの?
- 網は外して洗ってもいいの?
- 注ぎ口の先についている透明のカバーは販売していないの?
- 茶渋がひどくてお茶の出が悪くなった時はどうするの?
- 洗剤で洗ってしまった後はどうしたらいい?
常滑焼急須、日常のお手入れ方法
日常のお手入れでは、洗剤の使用は避け、水またはお湯だけで内部を擦り洗いし、網に付いた茶葉や粉を丁寧に取り除いてください。
お茶や茶葉を急須の中に入れたまま放置すると、茶渋やにおいが急須内部に染み込む原因になります。
使用後はすぐに水洗いし、内部に水分が残らないよう逆さにして水切りし、よく乾かしてください。
Q. 急須は食洗機で洗ってもいいの?
食洗機用の洗剤は一般的に手洗い用の洗剤よりも洗浄成分が強めです。
急須のように内部構造が複雑なものは、洗剤が残る恐れもあります。
水分が内部にこもったままになりやすく、吸水性のある常滑焼には不向きですので、可能であれば手洗いをおすすめいたします。
Q. 網は外して洗ってもいいの?
「さわやか急須」や「帯網急須」の様に網が本体にぴったり装着されているものは、取り外すことも可能な場合があります。
しかし、取り外しや再装着の際に網が歪んで戻らなくなってしまうリスクもあるため、無理に外すことはおすすめしません。
後述の通り重曹で漬け置き洗いをしていただいたり、
細かい部分は、歯ブラシのような小さなブラシで優しく洗うか、後述の重曹漬け置き洗いがおすすめです。
Q. 注ぎ口の先についている透明のカバーは販売していないの?
注ぎ口の透明キャップが汚れたので交換したい」というご相談をいただくことがあります。
実はこの透明のビニールカバーは、輸送時の破損防止用の保護カバーです。
ご購入後は取り外してから使用してください。
お茶を淹れる際はして外して使っていただくのが正解です。
カバーを付けたままお茶を淹れると、
・ビニールのにおいでお茶の香りを損なう
・隙間に茶渋や水垢が溜まる
など、衛生面でもおすすめできません。
Q. 茶渋がひどくてお茶の出が悪くなった時はどうするの?
重曹を使えば、茶渋をすっきり落とせます。

重曹は、炭酸水素ナトリウム(重炭酸ソーダ)の略称。
重曹は弱アルカリ性なので、酸性の汚れを落とすのに効果的。頑固な油汚れや焦げ付き、皮脂の汚れなどを落とすことができます。
また、生ごみや靴の臭いなどの酸性の臭いを消すこともできます。
◆重曹を使った急須のお手入れ方法◆
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急須がすっぽり入る鍋にお湯を沸かします。
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火を止めたら、お湯1リットルに対し重曹を大さじ2杯加え、急須を入れます。
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そのまま30〜40分ほど漬け置きます。(汚れの程度により時間調整)
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取り出したら、水またはお湯でしっかり洗い流します。
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十分に乾燥させてから保管してください。
◇重曹を使う時の注意点◇
重曹は短時間であれば素手でも問題ありませんが、長時間触れると肌荒れの原因になることがあります。
作業時は、ビニール手袋やゴム手袋の着用をおすすめします。
Q. 洗剤で洗ってしまった後はどうしたらいい?
常滑焼の急須をうっかり洗剤で洗ってしまった場合でも、慌てる必要はありません。
お茶を淹れた際ににおいが気にならなければ、特別な対処は不要です。
次回以降ゆすぎ洗いに切り替えてください。
もし気になるほど洗剤のにおいが付着してしまった場合でも、
以下の方法でできる限り洗剤の成分やにおいを取り除くことが可能です。
① 水またはお湯でよくすすぐ
まずは流水で十分にすすぎ洗いしてください。
② 重曹での「漬け置き洗い」を行う
洗剤の成分やにおいが染み込んでしまった可能性があるため、前述の方法で重曹で漬け置き洗いを行いましょう。
③ 何度か「お茶を淹れては捨てる」を繰り返す
重曹洗浄後、実際にお茶を淹れて、そのお茶を飲まずに捨てる作業を数回繰り返してください。
急須の内部に残っているわずかな洗剤成分やにおいを、お茶の成分で洗い流します。
④ しばらく風通しのよい場所で乾燥させる
最後にもう一度水かぬるま湯ですすぎ洗いし、風通しが良い日陰でしっかりと乾かしましょう。
生乾きや布巾で水分を拭き取るのは雑菌の発生のもとです。
内部がしっかりと乾けば、急須内部のにおいも薄れてきます。
一度の手入れで大きな改善がみられなくても、①~④の手入れを繰り返しているうちに少しずつ洗剤のにおいが抜けていきます。

急須のお手入れ まとめ
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常滑焼などの炻器の急須には洗剤を使わず、水やお湯で洗う
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食洗機より手洗いを推奨
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網は外すこともできるが、破損の恐れがあるので非推奨
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注ぎ口の透明ビニールカバーは取り外して使う
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汚れがひどい時は重曹で漬け置き洗いを
一番大切なのは日頃からしっかりと水洗いをし、汚れをためないこと。
洗った後はよく乾かし保管するよう心がけましょう。